[池田市]篠山街道★大阪府で一番短い街道


池田を通る街道と言えば、落語『池田の猪買』で知られる能勢街道が有名です。
能勢街道は、大阪方面から来て池田市街を貫き、猪名川の手前で直角に折れて北に向いますが、その曲がり角を直進して猪名川に至る短い道があります。
それが篠山街道です。
長さわずか約100m、大阪府最短の街道ですが、池田から兵庫県下各地に通じる重要道路でした。


能勢街道との分岐点に道標があります。

「右能勢街道」「左篠山街道」とありますが、どちらも明治時代に大阪府が道路管理のために新たに命名したものですので、当然、この道標も明治時代の建立と言うことになります。
特に篠山街道は明治25年以降の名前ですので(明治20〜24年は「伊丹街道」、それ以前は「自池田村至同村呉羽橋街道」)、明治中期以後の可能性が高いと思われます。

亀岡街道と分かれて20mほどで国道173号線を渡ります。

北西の角に、大阪府内で現存する最古のうどん屋と言われる「吾妻」があります。
雑誌やTV番組等で報道されているのでご存知の方もあるかと思いますが、ここの名物は「細うどん(ささめうどん)」です。
細うどん自体は他の店のメニューまたは裏メニューにありますが、「吾妻」は京風のあんかけで、はまると病みつきになります。
なにぶん人気店であり、店も狭いので、お昼どきを外して行かれることをお奨めします。
また、店の駐車スペースに駐車するには、狭い篠山街道側から進入しますので、少々テクニックと根気が必要です。

数十メートル進むと猪名川の堤防に突当り、道は途切れます。
呉羽橋(別名、巡礼橋)は、以前はこの延長線上に架かっていました。

対岸は兵庫県です。
川の中央が県境で、それはかつての豊島(てしま)郡と川辺郡の郡境に由来します。
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